こんにちは!ママリでカスタマーサクセス(CS)を担当している門倉です。
ママリのCS担当として、お問い合わせ対応を通じたファンづくり等に力を注いでいます。
今回のコネヒトのタレでは、ユーザーからの問い合わせに対してママリのCSチームが「人気(ひとけ)」を大切にしている理由、また、その実例集をご紹介できればと思います!
・最近CSチームを立ち上げたけど、ファンづくりってどんな手段があるんだろう?
・お問い合わせ対応がどうしても事務的になりがちだけど、何か工夫できることはないかな?
・その他、他社CSではどんなお問い合わせ対応をしているか実例が見たい
などの参考となれば幸いです。
ママリというコミュニティとCSチーム
具体的な実例の前に、まずは「ママリってどんなコミュニティなの?」というところからお話したいと思います。
ママリはママ、プレママを中心とした女性向けのQ&A形式のアプリです。
アプリへの月間投稿数は約150万件、質問投稿に対して約2〜3分で回答がつき、回答率は約95%という数値からもわかるように、とても活発なコミュニティが形成されています。
ちなみに、質問の投稿や回答に対するインセンティブは設けておらず、例えば何らかの金銭的メリットがあるような設計にはなっていません。
こういったことから、ママリは熱量の高いユーザー同士の「寄り添う」気持ちからコミュニティが成り立っていることが分かります。
ユーザーと一番近い場所で接するCSチームは、そんな優しいコミュニティを一緒に作ってくれているユーザーの熱量に負けないように、人気を出すことで寄り添った対応を心がけています。
それが巡り巡ってユーザーの熱量を上げていくことになり、さらに多くのママを支えられるコミュニティ形成に寄与すると信じています。
お問い合わせ対応への工夫
人気を出すことでユーザーの熱量をより高めたい私たちCSチーム。
その1つの手段として、直接ユーザーと触れ合える「お問い合わせ対応」を通じてよりママリのファンになってもらえるようなコミュニケーションを日々心がけています。
ただ、一口に「問い合わせ」と言っても、ユーザーからいただく内容は様々です。
問い合わせの内容によって、できる限り早く返信をしたほうがユーザーの満足度が高い場合もあれば、時間をかけて考えた上で返信をしたほうが満足度が高い場合もあります。
例えば、「機種変更をしたら、以前使っていたアカウントが使えなくなってしまった」というお問い合わせの場合には、自動返信を活用しながら対応することでできる限りユーザーの待ち時間を少なくする工夫をしています。
こちらについては、以下のブログで詳しく取り上げているのでご興味のある方はぜひ併せてご覧ください。
biz.connehito.com
上記のように自動返信を活用する他、アカウントに関することやアプリの基本的な使い方に関すること等のお問い合わせはできる限りユーザー側の負担(問い合わせをする負担や運営から返信があるまでの待ち時間等)を減らすべく、よくある質問を充実させたり、ユーザーが困りそうな動線でよくある質問が表示されるような工夫をしたりすることで、CSチームで対応するお問い合わせは半年で約半分程度まで件数を削減することができました!
残ったお問い合わせは自動返信やよくある質問では解決できないもの(個別対応が必要なものや、ママリに対するご意見ご要望等)になるので、時間をかけて人気を出して寄り添ったコミュニケーションを大切に返信しています。
人気を出すためのお問い合わせ対応実例集
ここからはCSチームがどのように人気を出しているのか、実際に対応したお問い合わせをいくつかご紹介していきます。
例1:「よくある質問」を見ても解決しなかったユーザーからのお問い合わせ
お問い合わせ概要1:質問投稿時に個人情報を載せてしまったので削除したい
説明:
ママリに投稿した質問は「ママリポイント」というポイントで削除することができます。しかし、ママリポイントは主に他ユーザーの質問に回答した場合等に加算されるため、使い始めたばかりのユーザーは削除するほどのポイントを所持していないことがほとんどです。とはいえ、この「ポイントで削除する」という仕組みも気持ちのいいコミュニケーションを取っていただきたいという想いから生まれたものなので、ポイントが足りない場合でも原則は他ユーザーの投稿へ回答するなどして自身でポイントを貯めてから削除することをお願いしています。
しかし、このユーザーのように「個人情報を掲載してしまった」等の場合は、状況を確認したうえで個別対応も行っています。
返信内容:
例2:ママリに対する要望をいただいたとき
お問い合わせ概要1:個別にメッセージが送れる機能(ダイレクトメール機能)がほしい
説明:
要望に関するお問い合わせは、自動返信やテンプレートで返信しやすいお問い合わせの1つとして認識されている方も多いかもしれません。
実際、ママリでもよくいただくお問い合わせの傾向があるため、主要なものに対してテンプレートで返信すればお問い合わせ対応全体にかける時間は今以上に削減できると思います。
しかし、ママリではあえてテンプレを使わず、要望の内容をひとつひとつ確認したうえで「なぜその機能をママリでは設けていないのか」や、「設けたいと思っている機能だけど、時間がかかっていること」等の現状をできる限り正直にお伝えしています。
また、その要望から新機能を設計することもあるため、時には「なぜその機能が欲しいと思ったのか」「具体的にどんな機能だったら便利だと思うか」等をユーザーに聞き返すこともあります。
返信内容:
例3:以前いただいていた要望が実装されたとき
お問い合わせ概要1:下書き保存機能が欲しい
説明:
ママリでは様々な機能に関するご要望をいただきます。いただいた要望は全て蓄積しており、検討の結果こちらの例3のように実現されることもあります。
その場合、以前ご要望をいただいていたユーザーへ「機能ができたこと」と、「どのような機能となったか」をご連絡差し上げています。
返信内容:
例4:お問い合わせ内容からユーザーの状況がわかるとき
説明:
ママリは様々なユーザーにご利用いただいているため、当たり前ですがユーザーひとりひとり趣向や環境は異なります。
すべてのお問い合わせにおいてその異なる趣向や環境を想像しながら返信することは困難ですが、お問い合わせ本文中に書いてきてくださった時には可能な限りその気持ちに寄り添うよう心掛けています。
また、ママリのCSチームには様々な経験を持ったママが所属していることから、場合によっては概要2のように「その問い合わせをくれたママの心情に一番寄り添えるであろうスタッフ」から返信できるよう、担当のアサインを交代することもあります。
お問い合わせ概要1:(初めアプリの不具合についてお問い合わせをいただき、その問題が解消された後にいただいたお声)産後、ママリにとても助けられています!
返信内容:
お問い合わせ概要2:一人目妊活と二人目以降妊活のカテゴリをわけてほしい(お問い合わせをくださったのは一人目妊活中の方)
返信内容:
例5:現状のママリの機能では解決できないけど、スマートフォン自体の機能等を使用すれば解決できるお問い合わせを受けたとき
お問い合わせ概要1:(ママリの機能の)おやすみモードを子供の寝る時間にあわせてもっと幅広く設定できるようにしてほしい
説明:
ママリへのご要望の中には、現在のアプリの機能では解決しなくとも、スマートフォン自体の機能で解決できる場合もあります。
そのような時は、自社サービス外のものでもできる範囲で案内するように努めています。
返信内容:
例6:アプリに関すること以外のお問い合わせを受けたとき
お問い合わせ概要1:(災害発生時)ママリのスタッフのみなさんは大丈夫でしたか?
説明:
ママリにはアプリに関するお問い合わせ以外も届きます。中には、スタッフを気遣うお声をいただくこともあります。
アプリのお問い合わせに関すること以外も、可能な限り返信するよう心がけています。
返信内容:
最後に
ママリからの返信実例集6パターンの例をご覧いただきありがとうございました!
冒頭でも述べたように、ママリはユーザーの高い熱量で成り立っているコミュニティです。
ママリのCSチームでは、そのコミュニティを維持・拡大すべく日々試行錯誤しています。
「人気を出したお問い合わせ対応」はその中のひとつですが、結果として現状お問い合わせ対応の満足度は95%以上となっています。
満足をいただいたユーザーからは嬉しいお声もいただいており、その一部を簡単にご紹介できればと思います。
こちらの言葉に親身になって頂き凄く心が救われました!
ママリに意見をしたらめちゃくちゃ丁寧な回答が来てびっくりしました。これからも利用したいなと素直に思えた。
丁寧に教えていただき、ありがとうございました!第二子妊娠をきっかけにまたお世話になりたいと思います。
上記のお声はアプリ内の投稿やお問い合わせを通じていただいたものの一例です。
他にも日々お問い合わせ対応に関する嬉しいお声はたくさんいただいており、それらを拝見するとママリCSチームの人気を大切にするやり方は、ファン作りの一翼を担えているかな、と自負しています。
最後に、ここまでご覧になって以下のような疑問を持った方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。
・ママリのCSチームはベテランスタッフばかりだからここまで手厚いサポートができるのではないか?
・問い合わせにかなり時間をかけているのでは?
・スタッフによって対応にばらつきがでてしまうのではないか?
この記事では詳しく触れませんが、「全員がどんなお問い合わせでも満足度の高い対応ができる」チームを作るために様々な工夫を行うことで、現在のママリのCSチームは入社1年未満のスタッフが半数をしめており、お問い合わせ対応にかける時間は多いスタッフでも業務全体の2割程度となっています。
具体的にどんな工夫をしているか、こちらについてはまた機会がありましたらご紹介したいと思います。
以上、一部でも参考になる点がありましたら幸いです!
また、「うちではこういう工夫をして満足度を高めているよ」等の情報交換をしていただける方もお待ちしております!
※ユーザーからのお問い合わせは概要のみ掲載しています
※ママリCSチームからの返信文は原則原文のまま掲載しておりますが、お問い合わせをいただいたユーザー名やユーザーの情報が推測されるような内容には伏せ字を施したり、省いたりしています。
また、返信文が長文の場合は前後を省略する等して掲載しています。