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【SNSマーケ】3日間で数千件のUGCを生んだ #ママリ の夫婦家事コンテンツの拡がり方と知見

こんにちは、2018年に出産をしたママの3人に1人が利用するアプリ「ママリ」のマーケティングを担当している榎本です。普段は広告運用やASO、SNSマーケをメインで担当しています。
twitter.com
今回は先日弊社のソーシャルチームで実施した「家事ビンゴ」が、たくさんの方に拡がるまでのストーリーと、得た知見をお話ししたいと思います。

ユーザー主体でママリを想起させる投稿(UGC)を増やす方法を考える

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#ママリの検索画面
日頃からママリはサービス名の認知拡大を目的として、インスタグラムの運用をメインで行っています。フォロワーを増やすことはもちろん、「#ママリ」の投稿数を増加させることにも力を入れていた時期がありました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
biz.connehito.com


現在、インスタグラム上で #ママリ がついた投稿は770万件にのぼります。
ユーザーが投稿に #ママリ をつける動機としては「子供を取り上げてもらいたい」「ハッシュタグ経由で人に見つけられたい」というものがベースになっており、ママリというサービスに共感していただいているのかというと、必ずしもそうではないと考えています。
最近はママリの認知のみならず、その先の興味関心度合いを高くしてもらうために、ユーザーに投稿のきっかけを提供し、ママリのコンテンツを使っていただく機会を生み出せないかと考えていました。
補足:UGCそのものについてはこちらの記事がわかりやすいです
https://marketeer.jp/jigen_1_fourth/


“家事”×”ビンゴ”というテーマと形式を選んだ背景

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家事ビンゴ
Twitterなどをよく触る方はご存知かと思いますが、ビンゴコンテンツ自体はソーシャルメディア上に以前からあり、散見するものです。ただ、たまに一部のコミュニティで勃発するもので、多くの人にとっては(世代にもよりますが) 馴染みのない印象だったので、ママリが出せばまだまだ利用していただけるのではと認識していました。
また家事というテーマは、他人と同居経験のある方であれば一度は課題感などを持ち得る、自分ごと化しやすくかつ言及にあたり敷居が低いテーマであると考えていました。

数え切れないほどある注目されない家事を見える化し、分担を客観的に集計し、夫婦で話し合えるきっかけを作れないか、かつ、女性同士での会話のネタを提供できないかと考えた結果、家事ビンゴが生まれました。
専業主婦と兼業主婦では家事の分担の種類や量が異なることが予測できるので、自身の状況に丸をつけてもらう形式になっています。

ユーザーのポスト(投稿)やストーリーズが2500件以上に及ぶまで

7/13の金曜日昼過ぎ、インスタグラムのストーリーズにて配信を開始しました。

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最初に配信したストーリーズ
配信した画像をスクショしてストーリーズでのお絵かき機能を利用していただく方法がユーザーにとって一番手間がなく参加ハードルを下げると考え、ポスト(投稿)ではなくストーリーズで配信しました。
その時、シェア先がインスタグラムのストーリーズのみに止まると勿体無いと考え、「インスタグラムやTwitterで教えてください」という記述をしています。

インスタグラムのストーリーズで配信後、すぐTwitterで投稿しました。


Twitterにおいては、以前からビンゴコンテンツが存在していたことや、画像編集機能としてスタンプをつけられるので、ビンゴを利用しやすい土壌がありました。自分の状況を話すのに最適な場なので、テーマとの相性は良かったと思われます。

FacebookSNSの性質上、実名で登録している上に実の知り合いと多数繋がっている可能性が高いため、家事コンテンツが拡がるイメージはありませんでしたが、コメント欄が盛り上がったら賑わいを可視化できるので良いなと思い、「インスタグラムで実施中だよ!」という言葉を添えて、おまけ程度に投稿しました。

これらに投稿した後、インスタグラム上で反応(1分後くらい)があり、そこから途切れることなくストーリーズの投稿が続きました。使い始めてくれた人のストーリーズは他のユーザーにとっても使い方の参考になるので、すぐにリストーリーズ(ユーザーのストーリーズをストーリーズすること)を行います。

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連続的に来るストーリーズ通知の様子

Twitterに関しては1時間で数件程度でしたが、反応が出始めました。
昼の時間帯だったというのもあり、夜にもう一度投稿をセット。
その後、夕方ごろから一気に投稿数が跳ね上がります。

連休を挟んでいたので、休み中ストーリーズの通知が鳴り止まず、記録のためにスクショをしていました。(インスタグラムを利用している方はご存知かと思いますが、ストーリーズはタグ付けしてもらうとメッセージ欄に通知が来る仕様です)
Twitterも数分に1投稿のペースで上がりました。

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インスタグラムで投稿(ポスト)されている様子

連休の真ん中ごろ、そろそろ収束するのではと思いましたが、「流行ってるからやってみた」という方々に参入していただき、3日間でインスタグラムのストーリーズと投稿、Twitterとで累計2500人以上の方がビンゴを利用し #ママリ を投稿文内に記載(ないしは @mamari_official をタグ付け)してくださいました。もう数は減りましたが、未だに投稿は続いています。
利用比率は、インスタグラムストーリーズ>Twitter>インスタグラム投稿(ポスト)という結果に。
やはりストーリーズは投稿のハードルが低く、利用してくださる方の数を一気に広げてくれました。

Twitterでは本投稿のRTは大してされず、知人を介してビンゴを知り、使用していただいたことがよくわかりました。

投稿して得た知見

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フォロワーに影響した週の山
投稿数以外の副次的な結果として、インスタグラムは過去1年で最もフォロワー数に寄与した週となり、Twitterに関しても実数は微々たるものですが前週比8倍のフォロワー獲得に繋がりました。
一時的ですが、プロフィールURLを経由して、アプリインストールも生まれました。
Appstoreの検索流入数も増えたのではないかと思い確認したのですが、そこまではやはりステップが多いため、普段の数値と比較してあまり変化はありませんでした。

家事分担がテーマなので、奥さん用と旦那さん用2つのビンゴを提供したのですが、8:2くらいで旦那さんの家事に関する言及が多い結果となりました。

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家事ビンゴについて言及するツイート
内容は想像以上にポジティブなものが多く、「手伝ってくれてないと思ったけど、家事かなりやってくれてることに気づいた…」「こうやってみると名もなき家事たくさんあるなあ」といった気づきや「夫婦でやって盛り上がった!」「家族で話して、家事を少し手伝ってもらえるようになった」というお声もいただき、パートナー間のコミュニケーションにまで影響があったことが大変嬉しかったです。
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あたたかいコメント

また、実施してみて意外だったのが、投稿していただいた面(インスタグラムのストーリーズ、ポスト、Twitter)において、インスタグラムのストーリーズ以外は何か手書きをする場合画像加工アプリなどを用いないといけない状況なのに関わらず、丸付けなどをスタンプではなく手作業でやっていただいているケースが大変多かったことです。

家事の頻度を◯×△で表現したり、平日と休日で分けて作成したり、「コロコロする」という項目に「”」などをつけて「ゴロゴロする」に変えるなど、自分色を出した思いがけない使い方をしていただきました。
自分の気持ちが入る余白のあるテーマは、投稿していただく方の創意工夫が入って想像していない形に変移していくことを知りました。

終わりに

今回実施してみて、大変多くの方から楽しかったという声をいただいけたのですが、「旦那さんを責めてるみたい」「したくても出来ないから辛い」といったお声もなかには見られました。
本企画で、家事を見えるようにすることで何かしらの気づきを得られたり、行動に繋がったりすると良いという思いがベースにありました。ビンゴは楽しんでもらうための手法であり、ママリとしては「各家庭において良いと思える分担になっていること」がベストだと考えています。
ママリのソーシャルチームでは今後も妊娠・出産・育児・夫婦関係の悩みが生まれた時、ママリの名前を想起してもらえる状態を作っていけるよう、チャレンジしていく予定です。

最近、参考にすべくインスタグラムの運用が上手なアカウントを見ていると、ストーリーズでアンケートを取ってそれをコンテンツ化し、ポスト(投稿)しているケースが増えました。
ただ一方的な発信ではなく、ユーザーとの距離感が近いアカウントはやはり熱量が高く、勉強になることが多いです。(@shabon_officialさんや@noin.tv さんなどいつも楽しく拝見しています。)ライブ配信時のコミュニケーションやなかのひとの打ち出し方など、参考になるので、もしご存知のない方いらっしゃったらぜひ見てみてくださいね。


また、宣伝で恐縮なのですが、8/20のReproさんのASOイベントに出る予定です。
もしお時間あればいらっしゃってください。
acrew-6-ua.peatix.com

SNSマーケなどに関わっている方ぜひお話しましょう。インスタグラム、Twitter問わず、オススメのアカウントがあったらぜひ教えてください✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。
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