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「#ママ」超え!インスタグラム投稿数670万件を突破した巨大ハッシュタグ「#ママリ」の運用戦略とユーザーインサイト

こんにちは、コネヒトでマーケティングを担当している榎本です。
みなみん (@minamiiiin) | Twitter
(記事監修:ソーシャル担当向谷)
むきゃ⛅腐リーランス (@kahonyun) | Twitter

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今や3人に1人のママが利用してくれているアプリに育ったママリですが、実はインスタグラム運用も頑張っているので、今回はその辺のお話をさせてください。

ママリのインスタグラムってどんなアカウント?

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ママリ👦👧 (@mamari_official) • Instagram photos and videos
@mamari_officialハッシュタグ「#ママリ」をつけてくれたユーザーの画像をピックアップしてリポストするアカウント。
フォロワー数は28万1000人(2019年2月時点)。ハッシュタグの総投稿数数は「#ママ」を超えて670万件になりました。official以外に後発でマタニティ・食・衣領域のコンセプトを持ったアカウントがあり、いずれも「ママ・プレママ」を対象として運用してきました。

ママリのインスタハック法

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#ママリの検索結果
2016年〜、ママリのインスタグラム運用における指標のひとつは、ユーザー発信のハッシュタグ投稿数でした。
アプリのダウンロードを直接的なゴールにするのではなく、「ママの通り道をすべておさえる」という戦略のもと「ママリ」というワードとの接触回数を増やし、妊活〜育児中のママに向けて「ママリ」という存在の認知を最大化させることを目指して運用していました。
ハッシュタグの総投稿数はもちろん、「1人あたりの投稿数(投稿数/投稿者)」を熱量と置いて、いかにハッシュタグを利用してもらうかを意識していました。

現在はKPI管理の観点からフォロワーを追っていますが、フォロワーを獲得する上でエンゲージメント率(からのリーチ拡大)が重要なのは今も昔も変わりません。
#ママリ では日々、エンゲージメント数やリーチ数を定点観測し、どういった投稿がエンゲージメントを集め、リーチし、フォロワー獲得に繋がるのかを要素分解しています。(写真に映る構成要素や赤ちゃんの表情と画像を占める割合・季節性など)

2017年から保存機能が生まれ、当たり前のように実用的な情報がインスタ上に溢れる現在、赤ちゃん画像だけではなく読みものとしての要素を取り入れ、誌面を意識して文字入れ画像や漫画・妊娠時期のお役立ち情報などをピックアップしています。

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#ママリ の誌面(TOP)
また、流入元として検索需要の高そうなハッシュタグ(子供の月齢タグ・妊娠週数タグなど)を採用し、投稿からどのくらいの時間人気欄に表示されているのか・どのくらいの規模(投稿数)のハッシュタグなら人気欄を独占できるのか、せっせと目視で確認・記録していた時期もあります。
「#出産レポ」などで検索されたタイミングでハッシュタグ候補に表示されるよう、「#出産レポママリ」「#マタニティママリ」などを募集していた時期も。
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「ママリ」がつくハッシュタグ、たくさんあります

最近アナリティクスからハッシュタグひとつひとつの流入数が分かるようになっていたのですが、AB検証だったのか現在は見えなくなってしまいました…。(残念)

このようにして、ママリはインスタの仕様や流行りに合わせて運用PDCAを変えています。

「#ママリ」のユーザーインサイト

#プレ花嫁 と同様に、インスタ上には多くの妊娠期間限定の”妊活垢”・”マタ垢”や子供の画像をあげているママアカウントが存在します。
インスタグラムのユーザーがハッシュタグ「#ママリ」をつけてくれる理由は様々ですが、主として考えられるのは「我が子を取り上げて欲しい」「ママ・プレママ同士で繋がりたい」というインサイトです。

実際にインスタ上ではユーザーが #ママリ 経由でママ友を作る状況が生まれています。#ママリ に取り上げることで、投稿を見たユーザーが元投稿主さんのアカウントへ流入している様子を見ることができます。

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ママリを起点にして繋がっている様子

#ママリ はこのように、インスタグラム上にママのコミュニティを生み、ハッシュタグ投稿数を拡大させ、ママリ(アプリ)の潜在的なユーザー(疑似ママリ空間)を作る役割を担ってきました。

繋がりや共感という軸は、ママリ(アプリ)が生み出している価値そのものです。

ユーザーを支えるための発信を考える

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上に記述したように、インスタハックの観点からエンゲージメントが集まりやすい投稿を要素分解してPDCAを回してはいるのですが、その他にも意識していることがあります。

妊娠〜出産〜育児というライフイベントは、あらゆる感情が動く節目。
画像や文言を選定する際は「可愛い」だけではなく、「共感」「発見」「繋がり」といったテーマを大事にしています。
#ママリ は実際に出産育児を経験したチームが運用(画像選定〜分析)しているため、共感ポイントを産むポストを、実体験と照らし合わせてピックアップしやすいというのも利点としてあります。
(ママリの特徴として、コメント欄に共感のコメントが溢れることが多々あります。下画像参照)

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共感が集まるママリの投稿


また、写真や画像を選ぶ上で、「その投稿が誰かを傷つけることがないか」を考慮しています。
#ママリ では選定から実際に投稿されるまで、ダブルチェックを二回実施しています。
今やリポスト型企業アカウントはインスタ上に溢れていますが、人の画像をお借りしてソーシャル上に掲載するというのは、リスク要素もあります。
多くのママが見るアカウントに育ったということもあり、なるべく誤った情報を届けないようにチェックし、写真を取り上げることで投稿主や見る人が傷つかないような投稿をするよう意識しています。

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ママリの精査フロー

精査観点の一部には「被写体がケガをするリスクにないか」や「過剰に肌露出が多くないか」といったものもあります。
全ての危険要素を取り除くことは難しく、チェックしていても、誰かを傷つけてしまうことはあります。
見る人によって「可愛い」ものも「子供をおもちゃにしてる」と捉えられうるので、本当にデリケートな領域だと常々考えさせられています。
元投稿主様を含め、仮に誰かを傷つけた時、どう対応できるのかまでを含めて、ママリ(アプリ)のCSチームと連携しています。
全てを配慮できてはいませんが、こういった#ママリ の精査観点と運用フローは、アプリにある「ユーザー(ママ)を守る」思想から生まれています。

おわりに

インスタは日々新たな機能が追加され、#ママリ のインスタチームは時流に合わせた分析に追われています。
2月27日水、弊社でSNS活用術について語る、コネヒトーク4th「ママリ、ミラティブ、PATRAが語る!今の時代で勝ち残っていくSNS活用術」が開催されました!

#コネヒトーク というハッシュタグで弊社の大湯からSNSに関する知見が語られると思うので、ぜひチェックしてみてくださいね。

そしてママリのインスタグラム、ぜひフォローしてみてくださいねL('ω')┘三└('ω')」

ママリ👦👧 (@mamari_official) • Instagram photos and videos