コネヒトのタレ

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ママリがウェブとアプリで記事を作り分けている理由

こんにちは!

ママリで編集長をしている湯浅です。ママリのコンテンツ全般を見ています。

また、ママリに集まるママの声をベースに社会を変えようというプロジェクト、「変えよう、ママリと」のPMを兼務しています。

これは何?

この投稿は、ママリはウェブとアプリで記事を作り分けているよ、という話です。

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ママリが作るコンテンツは、もちろん記事だけではありません。
ママリのコンテンツデリバリー方法は、ウェブとアプリだけでもありません。

それでも今回は、ウェブとアプリにおける記事制作についてお話させていただきます。

ウェブメディアの記事制作に関わっている方は多いと思いますし、ウェブ用に作られた記事を他社アプリに配信しているメディアも多いと思います(SmartNews、LINE News、Yahoo!ニュースなどなど…)。

属性が限りなく近しいユーザーをウェブとアプリの両方で抱えているにも関わらず、ママリは、なぜウェブとアプリでコンテンツを作り分けているのでしょうか。そしてどのように作り分けているのでしょうか。

日々記事作りをしているみなさんの参考になればいいなと思っています。

作り分けのきっかけとなったウェブとアプリの記事

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数年前までは、ウェブにもアプリにも同じコンテンツを配信すれば大丈夫だと安易に考えていました。

例えば、ママリのウェブにもアプリにも妊婦さんは多いので、妊娠中のお腹の張りについて医師の先生と一緒に記事「妊娠中期のおなかの張り…」を作り、ウェブにもアプリにも掲載しました。ひとつのコンテンツをふたつの場所で掲載できるので、コスパもいいと思っていました!

結果、ウェブではたくさん読まれましたし、今でもよく読まれています!でもアプリのユーザーの反応は冷たいものでした。反対に、「ママ、いつも困らせちゃってごめんね…。」は、ウェブではまったく読まれないのに、アプリ内では殿堂入りと言ってもいいほどよく読まれています。

そんな体験から、同じ属性のユーザーがウェブとアプリでコンテンツに異なる反応をする理由を考えるようになりました。

ウェブとアプリの何が違うの?

ママリでは、ウェブとアプリで提供したい(している)体験の違いが、ユーザーと記事の接し方の違いを作っているのだなと思っています。記事との接し方が異なるので、接し方に合わせた記事を提供しないと、ユーザーのニーズは満たされないのです。

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ウェブに集まるユーザーは、能動的に情報収集を行うほど深く悩んでいる。この心理的状態を健全な状態に戻すための記事をママリでは「マイナスをゼロにするコンテンツ」と呼んでいます。

アプリに集まるユーザーは、コミュニケーションを主目的としているので、受動的に記事に接します。受動的に記事に接するユーザーには、今の生活をより豊かにするための魅力が必要で、そのための記事をママリでは「ゼロをプラスにするコンテンツ」と呼んでいます。

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「マイナスをゼロにするコンテンツ」と「ゼロをプラスにするコンテンツ」という記事内容の軸を、ユーザーと記事の接し方に合わせると上記のような構図ができあがります。

ウェブでは、マイナスにある心理状態をゼロに戻すための解決方法を能動的に探しているユーザーに向けた記事作りを。アプリでは、受動的に記事に触れるユーザーに対し、今の生活を更に幸せにする記事作りを心がけるようにしています。

まとめ

ウェブ用に作った記事を自社、または他社アプリに配信しているメディアは多いですし、ウェブとアプリ両方に配信した記事に対するユーザーの反応が異なることに違和感を感じている担当者は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

掲載場所ごとに記事を作り分けるのは骨が折れるのですが、アプリユーザーへの向き合い方を変えたことで、アプリユーザーの反応は非常によくなりました。

その後ママリでは、ウェブ用の記事を作るチームとアプリ用の記事を作るチームを組織的に分け、チームごとにKPIを設計し、独立して企画立案ができるような体制を整えました。設計したKPIや組織体制変更後の効果などは、また後日ご紹介させていただければと思います。