コネヒトのタレ

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新しい社内制度を社員に使ってもらうための3つの秘訣

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はじめに

こんにちは!今回はコーポレート部の小山/川村でお送りします!
私たちは普段、バックオフィス業務をメインに働いているのですが、コネヒトをもっと活性化する制度作りをしている一面もあります。

ところで、皆さんの会社にも社員参加が必要な施策や制度ってありませんか?
リファラル採用制度、インナーコミュニケーション施策、社内行事など、、、

しかしながら、担当者はすごく気合が入っている一方で、社員には響いてなくて閑古鳥が鳴いているなんて現象に陥りがちではないでしょうか?

コネヒトは手前味噌ではありますが、こういった呼びかけへの反応は温かい場合が多いのですが、とはいえ、ただ「やります!参加してください!」ではなかなか響かないことも事実です。

社内施策や制度は、それ自体がいくらピカピカでも社員が使ってくれなければ価値がない!
私たちも社内制度を設計し運用していく中で、利用率が低い・偏っているという壁にぶち当たり試行錯誤を繰り返しました。
そしてその中で、社員に使ってもらえる制度運用には3つの秘訣があることに気が付きました。

今回は私たちが手がけたオリジナル制度「クエスト」を事例にしながら、この3つの秘訣をお伝えします!!

コネヒトオリジナル制度「クエスト」とは?

簡単に言うと、社内にある課題の解決策やアイディアを思いついた社員が協力者を募って業務時間中にその解決や実現に取り組める制度です!
ジャンル問わず、社員が「皆と一緒に/皆の力を借りて、こんなコトしてみたい!」と思った時に、社員を巻き込んで実現するための補助ツールです。

ざっくりこんな流れでクエストは進みます。

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①「こんなコトしてみたい!」と思い立った人は「クエストマスター」と呼ばれる発起人になります
②その内容を社内に呼びかけて協力者を募集します(募集を立てたアイディアは「クエスト」と呼ばれます)
③共感して参加表明した社員「参加者」と共にクエストを実行して、アイディアを実現します!

エストが完了するとクエストマスターには下図のような「ホウコクショ」という紙を作ってもらい社内に掲示しているのですが、過去にはこんなクエストが実施されました。
基本的には自由募集なので、色んなカテゴリのクエストが立っています!

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この制度の魅力は、社員が会社やサービスのことで何かアイディアを思いついたら、誰かに許可をもらうでもなく、自発的に立ち上がり仲間を巻き込み実現することができることです。
※クエストにして良い内容には一定のルールを設けています
会社としては、社員のリーダーシップを育みながら、ボトムアップで会社が進化していくことを目的としており、社員に制度を利用してほしい理由でもあります。

とはいえ、社員側の目線に立つと、「リーダーシップを発揮してとか言われても困る」でしょうし、「評価や報酬に見返りもないのに会社のためになにかするわけ?」とも思ってしまいそうです。
にも関わらず、このクエスト制度、実は1回でも利用したことのある社員は100%、リピート率70%の超人気制度です。
いったいなぜなのでしょう?

それはこんな3つの秘訣を設計・発見したからだと私たちは考えています
秘訣1.制度利用のフックになるようなインセンティブを用意する
秘訣2.使うことが億劫になるような構造上のハードルはできるだけ取り除く
秘訣3.制度理解が進まないことによる不安や疑問を解消する働きかけをする

ちなみに、秘訣1は、制度設計時は実は効果が出るか半信半疑で用意していたのですが、想定よりも効果があったのでぜひおすすめしたいと思っています。
また秘訣2&3は、私たちが実際に制度運用していく中でつまづき改善した結果の気づきなので、皆さんの参考になる情報かなと思います。
それでは1つずつ詳しく説明します!

秘訣1 「なんか楽しそうかも」とりあえず興味を持ってもらう!

担当者の制度にかける思いって、社員の心にはどうしても響きにくいものです。
そんな時は熱く堅苦しいことは置いておいて、一見、真の目的やメリットに関係のないインセンティブを用意することで、まずは興味を引いてみるという手が有効です。

エストの場合は報酬を用意

エストには公式キャラクターがいます。ペンちゃんズです。

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このペンギンたちの餌であるお魚をモチーフにしたシール1枚を1ポイントとして、
1クエストあたり、クエストマスター:3pt、参加者:1ptをお渡ししています。
そして、集めるとどんどん豪華景品に変わっていく仕組みです。

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「え、そんなもの?」と思われたでしょうか。はい、そんなものでOKなのです。
別にお金である必要はありません。
私たちの場合は、競争欲とコレクション欲をくすぐるようなものにしています。

半年間でネームホルダーまで到達した社員は3名。総コストは1万5千円ほど。
ただしキャラクターもグッズも、弊社デザイナーに完全協力をいただいてクオリティにはこだわりました!

もらったシールはネームホルダーやPCに貼ってもらっています。ピンバッジはネックストラップに付けられます。そして、最終のネックストラップはもちろん首からかけますよね。
つまり、自然と「クエストにいっぱい参加していること」を見せびらかせる仕様になっています。すると、不思議なことになんとなく社員同士が意識し合って、「私もシールもらいたい」→「クエスト参加しよう」という行動に結びついていきました。

上手くいくの?って思うかもしれません。私たちも正直、最初は半信半疑でした。でも意外と、報酬を渡されるのを心待ちにしている人がいたり、「今、何枚?」という会話が生まれていたり、結果としてクエスト参加を促す効果が高かったのです。

この様に制度には一見関係のない間接的な面白さやインセンティブといったエッセンスを加えると、制度利用のフックにすることができます。
制度自体の完成度を上げることはもちろん大切ですが、使ってもらえないとその価値に気がついてもらうことはできません。思わず利用したくなる、さらに他の人を巻き込みたくなる仕掛け作りが第一のポイントでした!

秘訣2 「使いたいときにすぐ使える」狙った獲物は確実に!

「使いたい」と思ってもらえても、なかなか「使う」までたどり着かない。悲しいですが運営側ならよく抱える問題かもしれません。
制度の仕組みや利用方法を社員の視点で見直してみると、社員にかかる負担が構造的なハードルとして存在していることがわかります。時間がかかったり手続きが面倒であったりなど、これこそが「使いにくい」原因になっているのです。
この原因を解消することで「すぐ使える」制度になり、制度浸透に一歩近づきます!

エストにもあった構造的なハードル

エストを企画してから実行するまでに必要なSTEPを7つ事務局側で作っていましたが、社員視点で見直してみると、進捗を事務局側で止めてしまうことなど「使いにくい」原因が見つかりました。
脱「使いにくい」制度!を目指し、思い切って不要なフローを廃止することにしました。

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不要といっても本当に不要だったわけではなく、事務局側としてはリスクヘッジのためにも必要なフローでした。しかし社員側の視点で考えるとムダだともいえる・・
そこで制度として最低限のルールは残しつつ「使いたい」と思ったときにすぐに使えるノンストップ工程に変更しました。リスクヘッジを取っ払ったわけですが、特に問題は起きておらず、こんなクエストはOK?と気軽に問い合わせてもらえているのでうまく運用できています。結果社員からも「クエスト制度が使いやすくなった」など嬉しいお声を頂くことができました。

制度を設計時にリスクヘッジを取ることは必要ですが制度を使うのは社員。
運用フローを見直すときは社員視点でフローを考えることも必要です。そうすることで社員にとって「使いやすい」制度に!

秘訣3 「私もやってみようかな」押しの一手で活用率アップ!

興味を引く仕掛け作りや構造的なハードルも解消できた!よし、これでみんなどんどん使ってくれるはず!と思いきや、使ってくれるのは一部の人だけでなかなかみんなに利用されそうにない・・
なぜ「私もやってみようかな」までに至らないのか。そうです、ここにもハードルが存在するのです。
ハードルには構造的なものだけでなく心理的なものもあり、運営側と社員側で制度に対するイメージに距離があると使う自信を持てなくなり、心理的ハードルとなってしまいます。
運営側と社員側の距離を縮めることで心理的ハードルが解消され、社員にとってより身近な制度となることで活用率アップにつながります!

エストが抱えた心理的ハードル

エストでも『みんなが参加してくれるかな』『うまくできるかな・・』といった不安の声や『これってクエストにしていいのかな?』『何がOKなのかわからない・』といった疑問や不安の声がありました。運営側からすると皆で何かをしたい時に気軽に使える制度として設計しましたが、社員のイメージではクエストに対して少し敷居が高く、制度活用のシーンが限定されているようでした。

これらのハードルを解消するため、クエストについてもっと知ってもらえるよう社員に働きかけました。

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具体的な働きかけ
1.制度を利用をすることで具体的な成果物だけでなく、達成感やコミュニケーションなど、社員にも会社にも良い効果があるから気軽に使ってほしい。
2.最低限のルールはあるが、活用方法は社員に委ねる。
3.実施されたクエストの紹介。

働きかけの結果、新規クエストマスターの人数が増えクエスト全体の数も増えました。
またクエストの種類も、これまでは業務やキャリアに関連するクエストが多かったのですが、ブレストなどアイディアを求める情報収集クエストや社内を盛り上げるクエストなども新たに加わり、使い方の幅も広がりました。

活用率をアップさせるために、まずは「やってみようかな」の数を増やすことが必要。その数を増やすためには社員の制度に対するイメージと制度とのギャップを埋めることが大切です。

エストは制度開始から1年ほど経ちましたが、毎月平均で3件ほど立ち上がっており、また、参加者が足りずにボツとなったクエストもありません。70人を超える社員全員が1回は参加したことのある、非常に参加率の高い制度となっています。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

言うなれば、制度運用成功の秘訣は社員をターゲットに「どうやったら利用したくなるか」「利用しやすくなるか」を考え抜くところにあると言えます。
どんなに素敵な思想の制度だとしても、社員が使ってみたいと思えないと、そして実際に使ってくれないと、宝の持ち腐れだからです。

そのために、
秘訣1.制度利用のフックになるようなインセンティブを用意する
秘訣2.使うことが億劫になるような構造上のハードルはできるだけ取り除く
秘訣3.制度理解が進まないことによる不安や疑問を解消する働きかけをする
この3つが揃うと、社員もきっと一歩踏み出してくれると思います。

ただし、私たちも最初からこの3つを意識できていたわけでは全くありません。
実際に制度運用をしていく中でちょっとずつ試行錯誤を重ねた結果として、本当に使ってもらえる制度にレベルアップできたにすぎません。
みなさんの試行錯誤の中に、この秘訣が少しでもお役に立つならば幸いです。